わたしたちの田村くん(9−/10)

わたしたちの田村くん (電撃文庫)

わたしたちの田村くん (電撃文庫)

 会話のテンポや話の持って行き方がエロゲーっぽいな、と思っていたら、この作者は前にPCゲーム会社に勤めていたそうで。納得。
 日常パートのギャグがとてもいい感じだった。しかし電撃文庫で福○ネタはないだろ、と思いましたけどね。電撃の読者層だとわからない人結構いるんじゃないかな。○本の認知度は自分が思っているよりも遙かに高いのかもしれませんが。キャラクターは全般的に良い意味で純粋で透明だから、読んでいて気分が良い。久々に癒されました、はい。
 ちなみにこの本は主に中編が二本なんですが、どっちかというと『うさぎホームシック』の方が好きかな。と言うかキャラ的に松澤の方が好き。それだけ。相馬のツンドラ系というのは、なかなか面白いと思った。。それはさておき、凄い勢いでデレってるからなんか違和感があった。でも世の中ではあんなキャラが受けるのかな。
 今月の電撃の中では全くノーマークだったけど、とても良い作品でした。お薦めです。

 シャドウテイカー5−ドッグヘッド− (6+/10)

シャドウテイカー〈5〉ドッグヘッド (電撃文庫)

シャドウテイカー〈5〉ドッグヘッド (電撃文庫)

 最後は綺麗にまとめたな、って感じです。ダーク・バイオレッツの時も思ったけど、この人は話をまとめるのがとても上手だと思います。話の流れは王道だったからバレバレでしたが。しかし王道には王道なりの良さがあるものです。最後はハッピーエンドだったですが、あれはあれで良かったかな、と。
 シリーズとして見ると、評価は(7/10)くらいです。珍しく前後巻はない話だったし、一巻毎に話はしっかりしてる。でもって、長さが適度で伏線もちゃんと全部書ききってるから、結構評価高めで。キャラクター的には佐貫が好きなんですが、最後茜とくっつくのは個人的に納得がいかなかった。みちるには幸せになって欲しいところです。
 三上延は次どんな話を書くんだろう。やっぱ電撃で層の薄いホラー系を書くんだろうか。まぁ、またもどかしい恋愛話を書いてもらいたいもんです。

 先輩とぼく5 (8−/10)

先輩とぼく〈5〉 (電撃文庫)

先輩とぼく〈5〉 (電撃文庫)

 文化祭ってネタ満載やなぁ、と思いながら読んでました。いいなぁ、高校の文化祭。もう一回高校生に戻りたいものです。そして美香や双子の写真を買いまくりたいものです(売ってません)というか双子をくれ(いません)
 さて、この巻はタッキー&オーラ話なわけでした。一言で言うと、タッキーおめでとう、そしてさようなら(ノ▽`) 僕はメイドロボとかいらないから眼鏡双子をください。タッキーとはじめ以外の男キャラには不遇の巻でしたね。って、いつもそうか。
 そう言えば、この話ってちゃんと時間動いてるんだな。「最後の」っていう言葉がえらく多く出てた感じを受けました。次から新展開を感じさせる最後の引きも相まって、もうすぐ完結させるのかな、とか思ったり思わなかったり。そろそろネタも尽きそうだし。

 想いはいつも線香花火2 (4+/10)

想いはいつも線香花火〈2〉 (電撃文庫)

想いはいつも線香花火〈2〉 (電撃文庫)

 可も無く可も無く不可ちょっと。それでも一作目よりはだいぶましに思ったのはきっと余計な戦闘シーンが少なかったからです。3つ目のような話をずっと書いてればもうちょっと評価が高くなるのですが。
 この巻は基本的に美風の話です。と言っても、一巻がどんな話なのか完全に忘れきってますけどね。一巻も美風の話だったような気がしないでもない。それはさておき、美風です。これこそツンデレですよ。「わたしたちの田村くん」で相馬に抱いた違和感を綺麗に吹き飛ばしてくれるぐらい見事なほどにツンデレ。まぁ、自分はツンデレに対して詳しくないので、それは違う! と言う人がいたらどういうものが良い機会なのでどういうのがツンデレなのか教えていただけると幸いです。彼女のおかげでこの作品はどうにか読めるラブコメになっています。特に二話と三話。総じてこの作品に出てくるキャラクターは腹立たしいやつが多いのですが、というか美風もその中に入っているのですが、菓子を作ったり、デートの尾行をしたりする美風は可愛らしいもんで、見てて微笑ましくなります。次回はもっとラブコメ寄りに傾いた作品を書いてもらいたいものです。
 しかし、一巻の時も思ったんですが、タイトルの意味がわからない……。読み込んでないからですか、そうですか。