ある日、爆弾がおちてきて (9−/10)

ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)

ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)

 一つめの「ある日、爆弾が落ちてきて」を読んで、まず最初に、古橋秀之ってこんな話も書けるんだなぁと思いました。自分はブラックロッドしか読んだことなかったんで。
 この本には短編が7つ入ってます。どれも恋愛話で、設定としてはかなりありがちなものばっかり。おそらく自分で小説(特にライトノベル系)とかを書いたり、書こうと思ったことがある人なら、アイデアの中にこの7つのうちのどれかとかなり似通ったものがあるんじゃないかと思います。正直に言うと、自分はあった、図書館のやつ。
 そういったありがちな話を、これだけ綺麗に書き上げるのが作家なんだなぁ、と感じました。別に連作じゃないのに一気に読んでしまった。
 個人的には7本目の「むかし、爆弾がおちてきて」が一番好きですね。1本目の「ある日、爆弾がおちてきて」とタイトルをかぶせてるところも含めて。こういうの、ベタだという人もいるかもしれませんが、自分は好き。「出席番号0番」も良かった。あのクラスにいたら楽しそうだ、それ以上に大変そうだけど。
 キャラ的には「トトカミじゃ」の星野さん。これは譲れん。