飾られた記号-The last object- (3−/10)
- 作者: 佐竹彬,千野えなが
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/06
- メディア: 文庫
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設定も何というか、微妙。設定の中心にあるのは「情報場」という概念なのですが、そもそもこれが話に必要だとは考えられない。一応使われてはいるんだけど、活かされてない感じ。それを利用したミステリーにするならもっとその設定を前面に押し出すべきだったように思います。
あと、キャラクターが生きていないので全く魅力が感じられなかった。容疑者のみなさんとかもっと使ってあげた方が良かったんじゃないかな。
章のタイトルとか、文中の専門用語とかはもはや失笑の対象でしかないですな。何がしたいのかはよくわかるんだけども。あまりにも伏線置きすぎるのもどうか。これで続編出なかったらおもしろいのに。
それでもまぁ、文章自体は読める方だと思います。同人としては良くできてるんだけど、商業で出すにはちょっと……という感じの作品でしたね。
どうでもいいけど、やっぱこの作者は相当若いのかな。初めて読んだミステリーが「すべてがFになる」って言われても……